ジョンとヨーコ(John Lennon & Yoko Ono)は、ニューヨーク時代、ラヴ&ピースを標榜する生きる伝説のカップルのような存在で、全米津々浦々から一目見たいと人々がやって来たそうです。「握手してください」は日常茶飯事で、子供を抱いてくださいとか、中には子供の病気を治してくださいというような救世主に神の恵みを求めるような勘違いの人もいたのだそうです。

そこまでではなかったものの、セルジュ・ゲンズブールとジェーン・バーキンも一時期、フランスにおける若者が憧れる理想のカップルだったことは事実です。

 

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彼らのライフ・スタイルは、一般的な夫婦とはかけ離れていました。自由な生き方と言っても良いと思います。

 

まず、20歳の年の差カップルであったことは、当時としては珍しいものでした。「愛があれば歳の差なんて」を地で行っていました。

夜外出して明け方に帰って来て、二人の娘(ケイトとシャルロット)を起こし、朝食をとらせて学校へ送り出し、そして昼間寝るというライフスタイルでした。昼夜が逆転していました。

一切タブーを持たないというのがジェーンの理想で、二人はすべてが自由な発想に基づいて生きていました。

 

セルジュはよくジェーンに言っていたそうです。

「僕たちは不道徳なカップルじゃない。道徳を超越したカップルなんだ」と。

 

まさに、自由(liberté)の象徴(symbol)のような存在だったと言えます。