マレーネ・ディートリッヒは、ジャン・ギャバンと暮らしたり、エディット・ピアフと親交があったり、晩年もパリに住んでいたりとフランスには関係が深い女優・歌手なのですが、残念ながらフランス映画には出演していません。

彼女は、「嘆きの天使」(Der blaue Engel)というドイツ映画でデビューしました。

 

 

話は変わって、日本には BOUL'ANGE(ブール・アンジュ)という名前のパン屋さんがあって、私はクロワッサンが大好きなのですが、この店名は、フランス語のboulanger(パン職人)と boulangerie(パン屋さんのお店)が語源なのは明らかです。その2つの言葉の中には、ange(天使)という文字が隠されているという洒落たネーミングだと思います。

 

 

ところが、お友達でこのお店を「ブルー・エンジェル」と呼んでいる人がいて、私が何度訂正しても、Blue Angel と言い張るので、途中で訂正するのをやめてしまいました。

確かに、フランス語の ange は、英語で angel なのですが、フランス語の boul は、英語で ball(ボール)であり、何があっても絶対に blue になることはありません。

 

フランス語を扱う時に頑なに英語からの発想を押し通す人って、時々いらっしゃって、閉口してしまいます。英語至上主義とでも申し上げればよいのでしょうか。

 

そう言えば、デートリヒの「嘆きの天使」も The Blue Angel としてハリウッドでわざわざ英語版でリメイクしています。ドイツ・デビューなのですが、後付けでハリウッド女優だと念を押した感じがします。

 

四谷にフルール杏樹(フルールはフランス語で花の意味)というお花屋さんがあって、これもその友達がブルー・エンジェルと読むんじゃないかと私は密かに心配しています。

まさか、女優の鈴木杏樹を鈴木エンジェルとは読まないと思いますが(笑)。

 

 

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