
このシンビジウムは私が今年の3月まで勤めていた職場のアホな上司が育てていたもので、10年以上もの間、太陽もロクに当たらない場所で、適当な水やりに合い、ほとんど全ての根っこが腐敗し、瀕死の重症を背負った株だったのです。ランを育てたことがない私にとって、こんな状態のシンビジウムを再生させる自信は全くなく、案の定、写真のように植え替え前までは青々としていた地上部までもが黄色く変色し、
「あ~あ、これはダメだ…。」
と諦念してしまったのでした。

こうなったら、もうお手上げです。とても残念でなりませんが、あの世へと導いてやる他ありません。

「ん?!これは一体なんだ?まさか新芽?!嘘でしょ??新芽なんて…。」
そう思いながら、バルブに目を近づけてみると、いくらランに疎い私でも、それがハッキリと新しい芽だと確信するにいたったのです!!
シンビジウムはランの中でもとりわけ強い品種だとはきいていましたが、これほどまでに逞しいとは…。今後はこの芽を大切にし、なんとか延命できるよう、怠りなく管理していきたいと思います。