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 以前、記事にした、とてもかわいそうなシンビジウム(Orchid‘Cymbidium Hybridum’)のその後をお伝えいたします。
 このシンビジウムは私が今年の3月まで勤めていた職場のアホな上司が育てていたもので、10年以上もの間、太陽もロクに当たらない場所で、適当な水やりに合い、ほとんど全ての根っこが腐敗し、瀕死の重症を背負った株だったのです。ランを育てたことがない私にとって、こんな状態のシンビジウムを再生させる自信は全くなく、案の定、写真のように植え替え前までは青々としていた地上部までもが黄色く変色し、
 「あ~あ、これはダメだ…。」
 と諦念してしまったのでした。

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 仕方なく、シンビジウムを処分しようと、鉢からバルブを抜いた写真がこれです。どうですか。とても、とても生きた植物とは思えない草姿をしていますでしょ?これは完全に私のミス。まだちょっと寒い時期に植え替えを敢行したのに加え、根腐れを起こした根っこの全てを切り取ったため、バルブについていたそれは、たったのひとつしか残らなかったのも、重大な過失と言えるでしょう。
 こうなったら、もうお手上げです。とても残念でなりませんが、あの世へと導いてやる他ありません。

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 鉢を横にして、シンビジウム専用の培養土をバケツへと移しました。この株のためだけに買った専用土でしたが、無駄な出費となってしまった、と悔恨しながらの作業でした。すべての用土をバケツへとあけ、ダメになったシンビジウムを捨てようと手にとったとき、ひとつのバルブに緑色をした小さな、とても小さな物体が私の眼に飛び込んできました。
 「ん?!これは一体なんだ?まさか新芽?!嘘でしょ??新芽なんて…。」
 そう思いながら、バルブに目を近づけてみると、いくらランに疎い私でも、それがハッキリと新しい芽だと確信するにいたったのです!!
 シンビジウムはランの中でもとりわけ強い品種だとはきいていましたが、これほどまでに逞しいとは…。今後はこの芽を大切にし、なんとか延命できるよう、怠りなく管理していきたいと思います。