栃木県、残有PCB処理本格化 残有40トンを3分の2に | JEA blog (JEA:環境分析会社、計量証明事業所)

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 県は2014年度、県有のポリ塩化ビフェニール(PCB)約40トンのうちの3分の1程度を処理する。既にPCBを含む大型のトランス(変圧器)類やコンデンサー(蓄電器)類、PCB油類はほぼ処理を済ませたが、残っていた小型の安定器などの処理に着手する。14年度県一般会計当初予算に処理費用として4億3200万円を計上した。今後も同程度の予算措置がなされれば、3年程度で処理の終了が見込まれる。


 国は法律や政令などでPCBの処理を27年3月末までに行うよう義務付けている。PCB廃棄物の処理を手掛ける日本環境安全事業(JESCO、東京都)が全国5カ所で処理を進めており、本県分は北海道室蘭市にある事業所で処理することとなっている。


 08年度から、県は保有する大型のトランス類、コンデンサー類の処理を始め、120台のうち119台の処理を済ませた。ただ市町や民間事業者を含む県内全体(中核市の宇都宮市分を除く)では、約5千台のうち、処理は約2千台にとどまる。安定器などの小型機器は約256トン、感圧複写紙は約37トンあり、13年10月時点で処理はゼロ。


 室蘭市のJESCO施設が13年9月に「増設処理施設」の稼働を始めたことに合わせ「県が率先して処理する姿勢を示す」(県廃棄物対策課)ことで、PCBを保有する事業者らに処理を促していく。同施設では1万5千度以上の熱で瞬間的にPCBを分解するプラズマ溶融分解法で、安定器などを処理する。


 一方、中核市のため廃棄物行政が独立している宇都宮市は、市内全体でトランスやコンデンサー、安定器など約2万4100台とPCBを含む油など約13トンが処理されていない。このうち同市は775台のトランスやコンデンサー、安定器などを保有している。


 同市廃棄物対策課は「10年1月から処理を始めており、13年3月末までにコンデンサー11台を処理した。なるべく早く処理していきたい」と説明している。


2014年6月29日 下野新聞より