では、いよいよ各種資材、機種の選定だ。
メインとなるのは、もちろん今回の目玉になるHEX BEAMをどれにするか。
以前書いたように、HEX BEAMには欧米にいくつかのビルダーが存在する。
調べたところ、最初にHEX BEAMを商品化したのはMike Traffie(www.hexbeam.com)という方だそうな。
このモデル(HX-5Bi)は回転半径がおよそ2.9mで、20,17,15,12,10mの5バンド仕様となっている。
価格的には$1,097と、他のビルダーに比べると少々高めだ。
特長として、ラジエーターとリフレクターがW字型(正確にはMとWかな)にベンドされている。
今ではこのタイプは「Classic HEX BEAM」と呼ばれているらしいけど、それは後述の「Broad Band HEX BEAM」というものが開発されたからだ。
この「Broad Band」タイプのHEX BEAMは、2008年にG3TXQのSteveさんが設計したものだ。
こちらはClassicタイプに比べて若干サイズアップしている(回転半径3.25m)が、その名の通り広帯域化されており、アマチュアバンド内はチューナー不要だ。
見ると、リフレクターの形状が若干異なっていて、W字型ではなく六角形の3辺をつないだような形になっている。
このタイプを商品化しているビルダーはアメリカ、イギリス、ポーランドなどにいくつかある。
主なところでいえば、DX EngineeringのDXE-HEXX-5TAP-2、NA4RR、KIO TechnologyのBBHEX5B、SP7IDXのIDX-6、そしてMW0JZEなどだ。
このあたりの機種は基本的な設計が非常によく似通っていて、エレメントのサイズや構造はほぼ同じと言っていい。
電気的な性能も、スペック上ではほとんど差がないようだ。
各社の個性と言うか、オリジナリティが現れるのは、物理的な構造の細部と、各構成部品の素材、デザインなど。
もちろん、中心となるハブから6本のスプレッダーと、給電点となるメインポストが突き出している、HEX BEAMの基本構造自体は各社共通で、まさに破れ傘をさかさまにしたような形状だ。
さて、構造や性能がほぼ同じようなものだとすると、考えられる選択の基準は、
①入手性(納期)
②価格
③耐久性(メンテナンス性)
④カスタマー・サポート
⑤ユーザーからの評価(レビュー)
といったあたりになる。
次回に続きます。