荒井家住宅
昭和43年4月に母屋と表門が国指定重要文化財に指定されています。
荒井家は旧庄屋を務めた家柄で、延宝4年(1676年)に火災にあったことが所蔵文書にあり、建物の細部手法から見て、延宝をあまりくだらない頃建てられたものと判断されます。
桁行12間半(24.2メートル)、梁間5間半(10.3メートル)の規模をもち、屋根は、寄棟造・茅葺で、この地方の一般民家に比して大型の住宅です。
土間は、桁行5間半で、当初は表の隅にある馬屋(マヤ)のみで広い一郭をなしていました。また、土間沿いに桁行3間、梁間2間の1室(カッテ南間)と裏に桁行3間、梁間3間半の1室(カッテ北間)との2室があり、その周囲には1間毎に柱が立っています。これより上手は、数寄屋風の整った3室つづきの鍵座敷(カミザシキ、ザシキ、ナカノマ)とナンドおよび縁があります。なお、この家は年代が古いにもかかわらず、当初から土間沿いに2室あり、県北端部のように広い1室ではありません。栃木県においては、矢板付近以南は古い家でもこのような平面が多くみられます。
構造は、上手に下屋を取り込んでいるが、正面のみは幅1尺(30センチ)程度しか取り込んでいないため軒が高く、梁は比較的細いが、二重梁とせず古式な手法を用いています。また、梁尻を桁に突き出して受ける「せがい造」の手法もみられます。小屋は、扠首組に小屋束を併用しています。仕上げは、大部分が斧と鉋であるが、土間境の柱には、「よき」と思われる仕上げがみられます。
長屋門が閉まっていて中に入れません。
この重要文化財は個人が所有していて裏の家が管理しているので声をかけて下さいと書いてありました。
お昼の時間でしたのであきらめて帰りました。