小松左京氏の小説

昔、そんなものがあった。

幼少の頃なので、ストーリーは良く覚えていない。

天変地異の中、日本が沈没するまでの人々の葛藤を描いた作品だったと思う。

ドラマにもなり、最近リバイバル版が映画にもなったが、どちらも観ていない。

小説も読んではいない。

しかし小説の内容が現実化しつつある。

昨日、菅総理が原発の停止を宣言した。

ここ30年で東海地方に巨大な地震が来る確立は83%だと発表した。

専門家の誰の話かは存じないが、日本は来年沈没する。

地殻変動を加速させているのは、原発と放射能廃棄物である。

こうなる事は前々から分かっていた事。

しかしそれでもこれから勇知と欲望の葛藤がこの国を混沌とさせるだろう。

復興など夢のまた夢。

こうなったのも無知蒙昧に快楽を進め、堕落の文化を推し進めてからだ。

先祖が努力して残し託したこの大地を我々は欲望の限り貪り尽くした。

自然はすでに日本の消滅を我々に課している。

「ノアの箱舟」を信じるもののみがこれから生き残るだろう。

そして情報科学もすべて無となり、誰かが瓦礫の中でこの愚かな文明の末路を壁に書き残すのだろう。

それでも未来の人類はまた同じ過ちを繰り返すのだろう。

有頂天の先にあるのは、墜落しかないのに・・・