被爆者の体験を声にすること

広島の原爆式典とは様相が少し異なる長崎原爆記念式典

この式典で小学生による平和への誓いは宣言されない。

その代わり、被爆者による原爆体験の生の声をNHKの全国放送を通じて聞く事が出来る。

世代へ受け継ぐ事も大切だが、何を受け継ぐのか明確化する事もまた大切。

長崎の原爆記念式典はそこが広島とは大きく異なっている。

良く最初が肝心と言うが、アインシュタインなど原爆開発者にしてみれば、

広島が実験で、長崎が実地だったと言われているほど、原子爆弾の完成度は高かった。

そんなものを2度もこの国は領空を侵犯され、投下されたのだ。

被爆した当事者の声がどれだけ放送内容として想い(重い)かと僕は考える。

毎年、ギラギラと暑い夏の太陽。恵みであるはずのその光を、

今回の体験談を話してくれた方は8月9日だけは、憂鬱になるという。

平和をいくら唱えてみても、この65年も戦争を繰り返して経済と戦争を両立させる

米国に通じるはずもない。

だが一つだけ伝わる言葉がある。被爆者の声を拡散させて反戦を叫ぶ事。

そしてこの時期だけでなく、我々日本に住む者ひとりひとりがその意識を毎日持ち

機会あるごとに発信する事。

過去を継承し、そして未来に引き継ぐ努力。

その行動が反戦意識を高め、平和へと繋ぐ懸け橋となる。

第65回 長崎原爆犠牲者慰霊平和記念式典


負の遺産の継承こそが、反戦の意思を示す事