何日か前の話になりますが、江戸東京博物館の大浮世絵展に行ってきました
浮世絵の緻密さ、色の美しさは実物をそばでじっくり見るとそのすごさがよくわかります。
日本髪の生え際の一本一本までが細かく再現され着物の柄の細部まで正確に描かれています。
でも昔は、浮世絵は庶民が楽しむ娯楽として発展した歴史があるためか、国内ではそれほど高い評価を受けていなかったらしく
結果的に海外で評価され、かなりの数の名作が海外に渡ってしまっているようで、海外の博物館から借りてきた作品もたくさんありました。
美人画や歌舞伎役者の絵が有名ですが、鳥や猫など動物を描いた作品やユーモラスな浮世絵もたくさんある事を知り、動物好きな私は歌川国芳の猫の絵に釘付けでした。(^_^;)
また今回初めて見て気に入ったのは、葛飾北斎のかなり大きな弘法大師修法図という一年に一回しか公開されないという大変貴重な作品。
お供の犬が、悪霊に怯えながらも吠えたて威嚇している、その顔が霊験あらたかなありがたい絵なのにどこか可愛らしく思えて見とれてしまいました。
他にも鈴木春信の男女の駆け落ちの様子を描いた、相合い傘をさし手を取り合ってうつむき加減に先を急ぐ男女の映画の一シーンのような美しさにも惹かれました。
評価の高い作品からは何かオーラが出ているのでしょうか、その場からしばらく足が動かなくなります。
鮮やかな色使いも、様々な色を版を重ね重ね何回も印刷し作り上げ、時にはきらきら光る材料を混ぜたり、白い紙のまま着物の柄の型を押して表現したり、常に人目を引く新しいアイデアを探り出した江戸時代の絵師たちの技術は、他国に誇る素晴らしい芸術だなあ~と思いました。
あ、帰り寄ったロビーのおみやげ物屋さんも楽しかったです。(^_^;)
ではまた(`∇´)