『ノルウェイの森』 | 高山猛久ブログ「高山猛久のMY PRIVATE PRESS FACTORY」 by Ameba

『ノルウェイの森』

のプレミアに行って参りました。


今回は、早稲田大学内、大隈講堂で行われたプレミアでして


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大学にほとんど行った事のない私には、大学のキャンパスは新鮮で、学生さん達と話すのもなんだかどきどきしてしまう。


みんな、純粋な情熱を持った素敵な方々でしたね。


最近は、見に行く舞台も映画も、レンタルも当たりが多いんですよー。




『ノルウェイの森』
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原作は、1987年に発表された、村上春樹による小説「ノルウェイの森」。


当時の「ノルウェイの森」ブームは熱狂的で、現在の「1Q84」の比ではなかったらしいですね。


世界各国でも、翻訳されていて海外でも人気の高い本書を、『青いパパイヤの香り』などで国際映画祭の常連監督であるトライ・アン・ユン監督が映画化。

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「物語」
高校時代に親友・キズキを自殺で喪ったワタナベは、誰も知っている人間ところで新しい生活を始めるために東京の大学に行く。ある日偶然、キズキの恋人であり友人でもあった直子と再会する。

大切なものを喪ったもの同士、付き合いを深めて行き、ワタナベは直子に魅かれて行く。

しかし、直子との仲が深まれば深まるほど、直子の喪失感は深く大きくなって行き、京都の療養所に入院する事になってしまう。

そんな折、ワタナベは初々しい新入生の緑と出会う。直子とは対照的な緑と会う様になっていくワタナベ。

その後、直子から手紙が届き、ワタナベは直子に会いに行ける事となる。

そこで、ワタナベは直子の同居人レイコのギターによるビートルズの「ノルウェイの森」を聴く事になる。それは、直子が大好きな曲だった。
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音楽が素敵だなと思っていたら、レディオヘッドのジョニー・グリーンウッドが担当していたんですねー。


テーマ曲の「ノルウェイの森」はビートルズの原盤が使われていて、ドアーズも流れていたなぁ。


個人的にハマりました。


時代劇とかもいいですが、この中途半端な時代設定が新鮮ですね。


古すぎず、新しすぎず・・。


この時代好きです。


学生運動を背景に、当時の時代感が良く再現されていて、タクシーなんかも二キロ100円だったんすねー。


主人公のワタナベも、緑に連絡するのにクロ電話を使ってるんですが、当然、ケータイなんかもないから、家電話なわけですよ。

だから、連絡が途絶えるとなかなか会えない。

直子とのやり取りなんかは、文通になるし。

なんか、そういう不自由さが素敵でしたね。



映像も音楽も、美しかったんですが、映画らしくキャストの演技力、存在感がなにより光っていました。


みんな本当に素晴らしい演技だったのですが、菊池凛子さんの実年齢と役の年齢差を凌駕する演技力はさすがでしたね。


トラン・アン・ユン監督はベトナム生まれパリ在住という事で、そのセンスはヨーロッパ的だった様に思います。


それだけに日本の捉え方も客観的で、原作の世界観を見事に再現していました。


村上春樹氏が、早稲田大学出身ということもあり、物語の舞台は早稲田校内も使われていて、キャストが日本人という事もあって、邦画の良さも感じられつつも、海外映画のような、スケールの大きさを感じました。


学生の繊細な感性が痛い程伝わる、どこか懐かしい映画でした。

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映画「ノルウェイの森」は12月11日に日本公開!!


原作ファンの方はもちろん、そうでない方も是非おすすめです。



最後に、今回ご招待して下さった、早稲田大学安藤紘平研究室の皆さん、素敵な機会をありがとうございました。