
「3Dプリンターの流れに逆行してないですか?」
と叱られてしまいそうですが、バブル期のように同じ型が飛ぶように売れる時代ではありませんので、基本的にはワンオフにフォーカスでいいのではないでしょうか。
高性能な光造形装置やハイエンドインクジェット3Dプリンターはどんどん価格も下がっていくのだと思いますが、現時点でそれぞれに看過しがたい短所が存在していますので、高性能=すべてではないと思います。
光造形ですと、設置も除去も大変なサポート処理、インクジェット方式ですと、全面に芸術的に配列された取りきれない積層段差が難点となります。
もちろん切削機もです。
多軸ワックス切削の場合ですと、CAMソフトやポストプロセッサーの難解さ、加工時間の長さ、突然折れる刃物、などが短所になるのだと思います。(ローランドさんの機械のように、ハンドリング部分を極力簡素化してある機械は別です)
さて、しかし、切削機の前段階の手間はこの際無視して、画像の切削直後のフラット面をご覧ください。切削後に表面のワックス粉を刷毛でとっただけの状態です。肉眼で切削痕は確認できません。画像は4倍程度になっていますが、それでも確認不可能です。このような面は3Dプリンターでは不可能です。
実はワックス切削に関しては、これまであまり必要性を感じていませんでした。その大きな理由として、そこそこの品質で仕上がる光造形のスピードと、コストパフォーマンスが良すぎたため、性能を過信していたという点があげられます。(form1やB9creator、kudoではエッヂの必要な日本人好みの微細ジュエリー原型の製作はほぼ不可能ですので過信から除外してしています)
何度も書いていますが、製造物の工程は後工程に行くほどシンプルになるべきであると考えています。
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※最近リリースされたエクスプローラーは注目プリンターです。
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最近発売されている低価格3Dプリンターの樹脂は、ほとんど共通のフォトレジンが用いられています。また、キャスタブルレジンも最初からラインアップにあります。
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ところが、あるプロダクツ開発から、いわゆる3Dプリンターでは原型製作ができないという結論に至りました。ゴム型が取れないわけではなく、3Dプリンターではできない、という内容のものです。
以前もこちらのブログでお伝えしていますが、アナログプロダクツはコピーを繰り返せば繰り返すほど品質が劣化していきます。
・第一劣化 CADデータをマスタモデル造形(変形、微妙なサイズ違い、樹脂粗さ)
・第二劣化 マスタモデルをゴム取(収縮、変形)
・第三劣化 ゴム型からのインジェクション(ワックス収縮、変形)
・第四劣化 埋没-ロストワックス(石膏粗さ)
・第五劣化 鋳造(ス、収縮、磁気バレル等での打痕、圧痕)
・第六劣化 人力仕上げ(未知数)
3Dプリンターで造形されたものをマスタモデルとしてジュエリー製品にするとなると、実に6段階もの劣化をすることになります。このことが原因で、3Dプリンターでの原型製作を断念せざるをえなくなりました。(※ジュエリー業界では劣化品を販売しているわけではありません。人力研磨による最終形状を予測して、ベストな製品になるよう元データの作成をしています)
一方ワックス切削品では、3段階の劣化のみで製品化をすることができます。さらに、3Dプリンターでは不可能な0.15mmの幅の文字や装飾が可能になります。(※一般に0.15mmの幅がゴム取の限界に近いと言われています)
という理由で、ワックス切削以外に選択肢はないという結論に至りました。(ちなみに量産品です)

こちらは削ると4倍の”ガサ”になるワックス粉です。鼻から吸い込みますとくしゃみが止まらなくなります。むやみに吹き飛ばそうとすると、目に入ります。
プラチナ以外の地金であれば、切削でジュエリーそのものが出来てしまうようです。
いずれはそういった技術が1個ものの市場では主流になるかもしれないですね。
光造形による3Dプリント、ワックス切削のご依頼お待ちしております。
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