
二つ以上の部品を嵌合させたり、挟み込んで使用するジュエリー製品のCADデータを製作するのに便利な情報です。
スタッドピアス以外の開閉式のピアスに良く見られる構造ですが、左右の部品をカシメピンで固定して可動部を設けるものがあります。
このような製品はCADでデータを製作するととても便利ではありますが、落とし穴もあるわけです。
画像は左の画像から、右の画像のようにぴたりと挟み込まれる構造ですが、凹形状の挟み込まれるスペース寸法が2.0mmで凸形状の入り込む形状が2.0mmです。この寸法ですと、空間がゼロですので挟み込むことは物理的にも理論的にも不可能になります。
また、3Dプリントする場合に仕上がり公差を+0.05mm(プラス)目標で行っていますので、それぞれの寸法は最終的に2.05mmと2.05mmなります。(理論値)
インジェクション後の収縮や鋳造収縮を考えても、これがぴたりと収まることはありません。
これらを解消するにはCADでの設計段階で十分なクリアランスを取っておくことが必要になります。
例えばですが、次の画像のように造形太りの寸法を考慮しておくと、後工程での仕上げをほぼすることなく、収めることができます。
ただし、3Dプリンターの種類、造形サービス会社の仕上がり公差、鋳造地金の種類よっては数値通りにいかない場合もありますので、ご了承ください。

一般的には丸棒などの嵌合を行う場合、0.02mmのクリアランスはまったくガタがなく収まるものとされています。(数ミリ以下の丸棒の場合)
0.05mmではかなり余裕があり、0.1mmではちょっとガタつきが気になり始めるというレベルです。
柔らかいジュエリー製品ではある程度自由がありますので、0.05mmから0.1mm程度のクリアランス目標でいいかとも思います。