本日は、日曜日にもかかわらず、お集まりくださり、ありがとうございます。日本共産党を代表して、新福祉会館、市役所庁舎問題についての見解を述べます。

 

  まず初めに、西岡市長が公約された6施設複合化や2施設の複合化について、日本共産党は撤回を求め、そのうえで、私たちは次の提案を行いました。

 

 新福祉会館については、これまで通り第2庁舎北側の市役所駐車場用地に建設すること、市役所庁舎については、ジャノ目工場跡地に軽量鉄骨型で建設すべきであるということです。当然のことですが、これらの建設を進める上で、福祉、教育、くらしの施策に影響が出ないようにすることが大前提です。

 

 市長が就任して以来、この9カ月間議論してきた中で、とりわけ問題だったのは、新福祉会館建設のための市民検討委員会の設置条例案を市議会の多数が可決させましたが、市長はこれを阻止するために、再議権を活用し、否決したことです。このことは大変遺憾です。

 

 今、ゼロベースに戻すということですが、本来市民検討委員会を継続して開催していたらここまで遅れることはありませんでした。市長は市民に謝罪と説明をすべきです。

 しかし、今回、ゼロベースで検討すると表明されたことについて、現時点では受け止めざるを得ません。今後、市長がどのような対応をされるのか見守っていくとともに、市民、議会の全体が納得がいく計画が立てられるように私たちも全力をあげたいと考えています。

 

 私たちがなぜこうした結論に至ったかということについて説明します。

 まず1番目として、現下の経済情勢の下、市民の生活は大変厳しくなり、行政の中で、市民生活を支援することを最優先にした税金の使い方が求められています。この分野を後退させてはならないということです。

 私たちが今年度の政務活動費を活用して行ったアンケート調査でも60%の人は「生活が苦しくなった」と答えています。

 具体的には、現役世代も収入が少なくて病院の薬代も減らしているとか、派遣社員で収入が途絶え、病気の治療を中断するなどという市民の実態があります。待機児童解消や介護保険制度の改悪に対する支援など福祉や暮らしの願いをどう支援していくのが最優先課題であると私たちは考えています。

 

 また、小金井市の財政を見ると、今後の大規模な財政支出は3点あります。

①新ごみ処理施設建設の負担です。総合計で20年間で約100億円かかること。

②老朽化した中間処理場の更新やジャノメ工場跡地の缶、ペットボトルの建設費用が、私たちの試算で約30億円近くかかること、

③これ以外にも施設の老朽化に伴う大規模改修などがあります。緊急に必要な施設を選択し最優先で建設していくことが求められています。

 

  第2番目に、新福祉会館は10万人の市民が利用する施設で、市民活動に影響するもので、緊急に建設が求められている施設です。

  とりわけ、公民館や福祉会館の集会施設を利用してきた高齢者、障がい者のグループの活動の場がなくなり、グループが解散し、参加者が減るなど市民の活動に影響がすでに出ています。

  新福祉会館建設は待ったなしであり、早急に最優先で建設すべき施設だと考えます。ただし、新福祉会館の内容については、市民参加で再検討する必要があります。

 

  第3番目に、ジャノメ工場跡地での市役所建設は、現状では建設時期について明示ができない状況だからです。これにはクリアしなければならない課題がいくつかあります。

  ここにあるリサイクル事業所、缶、ペットボトルの処理施設の移転、中間処理場の更新は清掃関連施設整備計画と言う名目で、今年度から立ち上がる二枚橋焼却場跡地と中間処理場の周辺住民との運営協議会などで、2年間かけて検討します。

 

  また市役所等を建設するにあたっては、法に基づく土壌汚染調査が必要です。汚染されていれば、汚染された土壌の除去も必要です。また、現在ある缶、ペットボトルやリサイクル事業所を稼働させながら、建設するとなると、専門的な知見も必要でかなり時間がかかることが予想されます。

 以上のことからスケジュールを示すことができず、現時点で市役所庁舎との複合化を進めることは困難と考えています。

 

 以上が私たちの見解です。今後とも皆さんと新福祉会館も市役所建設も財政的にも時期的にも最善の方策を検討していきます。