偶然の皮肉か。都知事が辞任を固めた18日に、自著『勝ち抜く力』が発売された。2020年オリンピック・パラリンピック招致の成功話が満載されている。この本には「明日を信じられる日本」「若者に希望をつくるのは、おとなの義務」と語っている。裏献金疑惑が発覚していなければベストセラーになっていたことだろう。今となっては本のタイトルだけでなく中身も大幅に変えなくては「虚偽商品」になってしまう。

 「毎日川柳」に“5000万 自分だけが おもてなし”とあったが言い得て妙だ。つまり、政治家の話しには要注意だ。「おもてなし」とは「表無し」と理解すべきだったのだ。5000万円はすべて裏金に違いない。


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