情報開示こそ世界の潮流 外務省元国際情報局長 

 孫崎亨さん 今回の法案は、日本自身が必要に迫られてつくるものー「日本発」ではありません。アメリカ発です。

 アメリカは、集団的自衛権の行使で自衛隊が米軍といっしょに戦争する場合、米軍の情報が漏れないようにしたいのです。米軍の傭兵的存在になれば、米軍並みの機密保持が求められるのはむしろ当然です。米国に言われて、秘密保護法案のような動きをしている国はほかにないと思います。

 いま、世界は、秘密の強化よりも偶発的に戦争が起きないよう、相手国に能力や意図を正確に知らせることが潮流になっています。米国と中国の関係でも、そうです。 日本に必要なのは、秘密保護よりも情報開示の体制だと思います。
【2013年11月1日付しんぶん赤旗に掲載】