消費税は原則、全ての商品やサービスの流通段階に課税されます。「納税義務者」は課税売り上げ高が1000万円を超える事業者と決まっていますが、税金を負担する「(負)担税者」の定めはありません。消費税は消費者が負担する税金だといわれていますが、価格に転嫁できない中小零細業者は身銭を切るしかない。結局、弱い者が負担を強いられる。これが問題です。

◆<著しく社会劣化> 消費税はお年寄りだろうが赤ちゃんだろうが、関係のない人は 1人もいない。にもかかわらずこのイロハのイを知っている人がほとんどいません。財務省は、広く薄く公平でシンプルな税制だというけれども、弱いものが負担するという点で、これほど不公平な税制はありまん。

 消費税は、中小零細業者の倒産や廃業、それにともなう失業者や弱者を激増させ、さらに社会そのものを劣化させて、悪意に満ちた社会にしてしまう悪魔のシステムだと思います。多くの人が増税をすすめる自民、公明、民主党に票を入れてきたのは、社会保障のためなら仕方がないという論理をある程度受け入れたからです。<後へつづく>
【2013年8月20日付しんぶん赤旗に掲載】