「赤旗」日曜版は先週号から“ブラック企業”告発キャンペーンを開始しました。先週の第一弾は「ブラック企業大賞」を受賞したワタミ。今週はコーヒーチェーン大手のカフェ・ベローチェです。

 千葉店元従業員の女性=仮名加藤静子さん(29)。加藤さんが、有期雇用(契約期間3か月)のアルバイトとして同店に入ったのは2003年8月。オープニングスタッフとして同店開店からかかわっていました。

 当時、加藤さんは大学1年生。家庭の事情で学費は奨学金、生活費はアルバイトをかけもちしてまかなっていました。同店には通常、25人程度の従業員が在籍。そのうち正社員は店長1人だけで、店長が不在の際はアルバイトが店長の仕事を代わってやっていました。

 加藤さんも04年以降、店長が不在の際にはほとんど、「時間帯責任者」をしていました。金銭管理から食品や資材の発注、さらには新人教育など店長と変わらない業務でした。加藤さんはいったん退職する07年まで契約を14回更新。通算雇用期間は4年半に。

 その後、大学院に進学しながら08年7月、再び同店に有期雇用で復職。雇い止めとなる今年6月までに契約を19回更新。復職後の通算雇用期間は4年11か月にのぼります。

 そして、いきなり雇い止めを言い渡されました。加藤さんは「泣き寝入りはしたくない」と首都圏青年ユニオンに相談、団体交渉に入っています。

 その団体交渉の席上で会社側は、「従業員が入れ替わらないと鮮度が落ちる」と驚くべき発言をしたのです。年齢差別、女性差別を平然と行う企業、まさに真っ黒けのブラック企業を放置できません。

 有期雇用を繰り返して5年を過ぎると無期雇用となりますが、その直前に「雇い止め」するのは悪質な確信犯です。詳しくは8月18日号の
「しんぶん赤旗」日曜版をご覧ください。