参院選で自民党から立候補する渡部美樹氏が会長を務める居酒屋チェーン「ワタミ」で無法な長時間労働と低賃金が横行している問題が18日、明らかになりました。“ブラック企業”の内実を日本共産党田村智子参院議員が参院厚生労働委員会で取り上げたもの。

 
田村氏が紹介した本正社員のAさんは、2年間勤務し、月45時間の時間外労働を超えた月が6ヶ月にのぼり、年間で480時間超。しかも「所定勤務重複等調整」と称し、多い月には数万円も内容不明の天引きが行われ、“死ぬほど残業”しても手取りは10数万円にしかなりません。さらに、休日でもワタミの経営理念や著作の学習・リポート提出を求め、「ワタミの森」という植林事業や「夢プロジェクト」という事業への寄付が半ば強制されていました。

 質問で
田村議員は、時間外労働の上限を定めた厚生労働大臣の告示が月45時間、年間360時間と定めていると指摘。これを100時間も上回ると述べ、「是正するよう、自民党の厚労相としてものをいうべきだ」とただしました。田村憲久厚労相は「適正労働時間を守って、しっかりした雇用環境をつくる責任が経営者にある」と答弁しました。
【2013年6月19日付しんぶん赤旗に掲載】