憲法や政治などの研究者が23日、自民党、日本維新の会、みんなの党などが主張する96条改憲への反対を呼びかける「96条の会」の発足を発表しました。発起人には「九条の会』呼びかけ人の奥平康弘氏や憲法学者の樋口陽一氏ら39氏が名を連ねています。

 代表に就任した樋口氏は「なぜ96条の会を立ち上げるのか」として、学問的には憲法改正権を使って改正規定を変えることは「法論理的に問題があるとされてきた」と強調。「ゲームの当事者がゲームをやりやすくするためにルールを変えることに違和感があるのと同じ」と解説しました。

 慶応大学の小林節教授は、「今回は憲法破壊だ」とし、「(安倍首相は)憲法を国民の手に取り戻すというが、憲法に拘束される権力者が『国民』を利用して憲法を取りあげようとするもの。この国の民主主義はかなり危ない曲がり角にある」と批判しました。

【2013年5月24日付しんぶん赤旗に掲載】