5月21日付のしんぶん赤旗に、元NHKディレクター・戸崎賢二さんが語っています。

 戸崎さんは、いまの日本のテレビの現状について「戦後かつてない危機的状況」と告発しています。安倍首相の生出演の番組が異常とのべ、一方的な主張を無批判に垂れ流している現状を批判しました。戸崎さんは記憶に残る放送として、筑紫哲也がTBS「NEWS23」で2007年に当時の福田首相に厳しく迫ったインタビューを紹介しました。「消えた年金問題」の自民党の方針を、筑紫は「お言葉ですが」と切り出し、「ウソっぽい公約」と批判したとのこと。福田首相は憮然とし、メーク落しも拒否して帰ったという。今年1月、TBSで放送された筑紫哲也を振り返るドキュメンタリーで、福田元首相はこのときの筑紫の態度を回顧して、「ジャーナリストの矜持(きょうじ)でしょう。権力に取り込まれたジャーナリズムなど見ていられないじゃないですか」と述べたと語っています。