<前回から続く>
<考える力を養う>
いま日本のトップに足りないと思うのは、選手みずから考えて柔道する力です。試合の中で、自分で自分をプロデュース(創造)する力というのでしょうか。いまの選手はちょっと試合で予想外の事態になったり、歯車がかみ合わなくなるとそれで終わってしまう。そこが世界の強豪とのちがいです。でも、それはたたく、体罰からは生まれない。みずかやら考え、工夫する自主的な力が必要なのです。
それは「やらせよう」とする指導者の発想からも育たない。主役である選手の思いを、指導者はどう導き、サポートできるかだと思います。私の後輩が道場に子どもたちを連れてきたとき、殴って指導している姿を目にしました。私は「それはやめた方がいい。たたくことは、自分の指導力不足なのだよ」と話しました。
その彼が、たたくのをやめたら、とても変わったのです。それまでは選手に悪いところがあると、殴って終わりにしていた。でも、今度はそれを言葉で伝えないといけない。すると子どもたちをよく観察し、きめ細かく指導できるようになった。指導者として、とても成長しています。
<次回が最終回>
<考える力を養う>
いま日本のトップに足りないと思うのは、選手みずから考えて柔道する力です。試合の中で、自分で自分をプロデュース(創造)する力というのでしょうか。いまの選手はちょっと試合で予想外の事態になったり、歯車がかみ合わなくなるとそれで終わってしまう。そこが世界の強豪とのちがいです。でも、それはたたく、体罰からは生まれない。みずかやら考え、工夫する自主的な力が必要なのです。
それは「やらせよう」とする指導者の発想からも育たない。主役である選手の思いを、指導者はどう導き、サポートできるかだと思います。私の後輩が道場に子どもたちを連れてきたとき、殴って指導している姿を目にしました。私は「それはやめた方がいい。たたくことは、自分の指導力不足なのだよ」と話しました。
その彼が、たたくのをやめたら、とても変わったのです。それまでは選手に悪いところがあると、殴って終わりにしていた。でも、今度はそれを言葉で伝えないといけない。すると子どもたちをよく観察し、きめ細かく指導できるようになった。指導者として、とても成長しています。
<次回が最終回>