大阪市立桜宮高校バスケットボール部の男子生徒が体罰で自殺した問題で18日、大阪市議会文教経済委員協議会が開かれ、日本共産党井上浩市議は「尊い命がなぜ守れなかったのか、体罰はなぜ起こるのか、真剣な議論と究明が必要だ」と主張しました。井上氏は「競争に勝ち抜くため、実績を上げるためと管理統制でしめつけてきたことが体罰の土壌になっている」と指摘。市教委は「実効性ある、あらゆる対策を検討する」と答えました。

 「公教育が異常な競争至上主義に駆り立てられていることの根本的反省が求められる」と
井上。教師の多忙化のもとで、教員を増やし、人と人とのつながりを最優先すべきだと力説。「政治が特定の解決策を教育の場に押しつけるやり方こそ教育に一番なじまない」とし、「入試中止」など橋下徹市長の発言について「政治が教育に介入することの危険性を浮き彫りにし、混乱を招いている」と批判しました。

 同協議会では、「維新」が「やむを得ない」と発言しましたが、各会派からは「受験生と保護者への負担と混乱ははかりしれない」と懸念する発言が相次ぎました。橋本市長は「体育科の教育方針が定まっていない中で、生徒を迎え入れるべきではない」と突っぱねました。「受験生に罪はない」「混乱を招く」と入試実施を求める保護者や学校関係者らの声を「無責任な意見」と非難し、「耳を傾ける必用はない」と声を荒げました。