2012年に自殺した米軍兵士の数が、米国防衛相が統計を取り始めた01年以来最悪となり、戦闘で死亡した兵士の数を上回りました。米紙ワシントン・ポストなど米メディアが15日までに報じました。それによると、12年に自殺した現役の米兵は349人で、これまで最悪だった09年の310人を大きく上回りました。これに対し、昨年アフガニスタンでの戦闘で死亡した米兵はワシントン・ポストの集計で229人となっており、自殺者が戦死者を上回りました。

 米国防総省はこの間、現役兵士による自殺像を深刻に受け止め、さまざまな対策を取ってきました。急増の原因は特定されていませんが、これまでにもアフガン、イラク両戦争での戦闘体験や心的外傷後ストレス障害(PTSD)、薬物の乱用、個人的な経済問題などが指摘されています。

【2013年1月17日付しんぶん赤旗に掲載】