米下院は1日深夜、減税措置の終了と歳出の自動削減が発動する「財政の崖」を回避するための法案を賛成257、反対167で可決しました。オバマ大統領の署名で成立します。ブッシュ前政権以来の減税について、中・低所得者層で継続する一方、年収45万ドル(約3900万円)以上の世帯では打ち切るとしています。
【2013年1月3日付しんぶん赤旗に掲載】

松下ゆたかのコメント 「決められない政治」という国民の批判は日本でもアメリカでもありましたが、その中身は正反対です。日本では財界やアメリカ言いなりの政治を強行しようと思っても、国民の反対で消費税増税やTPP、原発、基地問題などを強行できなかった一方、アメリカではオバマ政権が富裕層増税を実施しようとしましたが、共和党が反対したために押し問答が続いてきたのです。日米とも貧富の格差が拡大し、その是正は大きな政治問題になっています。「決められない政治」と言っても、アメリカでは少しでも格差を是正する努力がされているのに、日本では政権交代しても財界優先の自公と民主の交代のため、国民要求が「決められない」のです。参院選挙では、共産党の勝利で国民の願いを「決められる政治」を実現させましょう。