玄葉光一郎外相、自民党の石破茂幹事長らが26日、海外での武力行使を可能とする集団的自衛権の行使へそろって前のめりの姿勢を示しました。都内で開かれた日本経済新聞と米戦略国際問題研究所の共同主催によるシンポジウムでの発言です。

 玄葉外相は特別講演で、「私は集団的自衛権(の行使)について強い問題意識を持っている。まずはわが国自身がどのように主体的に防衛力を整備するかが大事」と発言。今年4月に野田佳彦首相が訪米しオバマ米大統領と共同声明を出したことに触れ、「日米同盟のなかでわが国がさらなる役割と責任を果たす。弾道ミサイル、宇宙、サイバー、海洋など幅広い分野で安保協力を強化する」と強調し、共同訓練、共同の警戒監視・偵察活動、施設の共同施設を含む日米の「動的防衛協力」を急ぐとしました。

 石葉氏も特別講演し、憲法を攻撃し、「5年、10年で憲法改正を必ずやる自信はないが、それまでいまのままでいいとは思わない。自民党は、次の総選挙で国家安全保障基本法案を国民の前に提示し、審判を仰ぐ。そのポイントは集団的自衛権の行使を可能にする条文を持っていることだ」と述べ、“立法改憲”で集団的自衛権の行使を可能にする意志を明らかにしました。

【2012年10月27日付しんぶん赤旗に掲載】

松下ゆたかのコメント 領土問題の対応を誤り、日中、日韓の関係が悪くなったら、今度は「憲法改正だ」「集団的自衛権だ」と競いあっている。民主も自・公も維新の会も“▼▼の1つ覚え”丸出しだ。そして、都知事の仕事を投げ出し、「新党旗揚げだ」と騒いでいる石原慎太郎も同様だ。もはや「第3局」ではなく、極右勢力の大結集だ。“二人三脚”どころか“4人5脚”では、走り出したとたんに足をとられて大転びといったところでしょう。シンポやっても進歩なしの輩(やから)には、そろそろ政治の舞台から総退場願おうではありませんか。