被害女性のことが心配です。私は、2002年に神奈川県で米兵に暴行され、そのPTSD(心的外傷後ストレス障害)で、しばらく食事もできなくなりました。ほかの人と食事ができるようになったのは、やっと昨年からです。

 すぐ沖縄に行きました。同じ被害を受けた私が沖縄に行って、その姿が彼女に(報道で)届けば、励ますことができると思ったからです。私の事件では米軍は、加害米兵の身元照会にも応じませんでした。民事訴訟で米兵に損害賠償命令がでましたが、米国へ逃げてしまいました。

 米政府も日本政府も助けてくれませんでした。今年5月、私1人で男を米国で見つけ出し、米国で裁判を起こしました。今回、再発防止策として夜間外出禁止措置が出ましたが、私の事件は禁止令の発令中に起きたのです。こんな措置で事件はなくなりません。

 日本政府は“守ってくれている”といって米軍をかばいます。しかし一体、これで米軍が日本のどこを守っているのでしょうか。

【2012年10月28日号しんぶん赤旗日曜版に掲載】