島根県出雲大社から出雲ドーム前までの6区間44・5キロで行われ、青学大が大会新記録の2時間9分41秒をマークし、3度目の出場で初優勝を果たしました。「大学三駅伝」初制覇。

 嬉しい誤算だった。序盤は粘り、中盤から仕掛ける作戦。ところが1区小椋と2区藤川が好走。2位でたすきを受けた3区の久保田は中盤でトップに立つと、1人旅を始める。4区の大谷は区間新。最終6区の出岐は「逃げるのは初めてで緊張した」というが、安定した走りで重責を果たした。

 どん底から這い上がった。エース出岐とルーキー久保田の2枚看板は、ともに春先に故障。久保田の復帰は6月中旬にまでずれ込んだ。さらに6月の全日本大学駅伝予選会せ惨敗。「あれでチームに危機感が募った。選手同士で考え、話し合い、練習していた」と原監督。悔しさは、たくましさへと変貌した。

 大学駅伝の初タイトル。「仲間がつなぎ、支えてくれた。箱根も優勝をめざしたい」と出岐。最高峰の頂点へ、青学大の挑戦は続く。

【2012年10月9日付しんぶん赤旗に掲載】