男子テニスのジャパンオープン第6日は6日、東京・有明テニスの森公園でシングルス準決勝が行われ、世界ランキング17位で第8シードの錦織圭が同46位のマルコス・バグダティス(キプロス)を6-2,6-2で破り、決勝に進みました。

 苦手意識を、全く感じさせない完勝だった。錦織はバグダティスと過去ハードコートで3度対戦し、いずれも破れ、1セットも奪えなかった。だが、自信に満ちたたたかいぶりで圧倒。「正直、信じられない。今までにないうれしさ」と、日本での決勝進出の喜びを表した。とにかくスピード感にあふれ、右に左にラインすれすれに決まり、まるで“魔法使い”のよう。「80、90点に誓い出来」という自己採点だった。

 決勝の相手は時速220キロを超える強力なサーブが武器のラオニッチ。準決勝で第一シードのマリーを倒し、こちらにも勢いがある。錦織にとって、まずはリターンがカギとなる。「ダブルスに出たことがきっかけで良くなり、自信をもって返せる。日本の大会で優勝することを目標にしていたので、あすつかみたい」。次々と歴史を塗り替えてきた22歳は4年ぶりのツアー2勝目に自信満々で臨む。
【2012年10月7日付しんぶん赤旗に掲載】