ただちに「原発ゼロの日本」をーー。これが切実・緊急な課題となっているのは、日本共産党が25日発表した提言「『即時原発ゼロ』の実現を」が強調するように、原発を使い続ければ、処理する方法のない「核のゴミ」=使用済み核燃料が増え続け、危険な遺産を将来に押し付けることになるからです。原発が抱える根本矛盾である使用済み核燃料問題を検証します。

 使用済み核燃料には、原発の運転中に核分裂性物質が含まれています。核分裂(いわゆる「死の灰」)です。また、ウラン燃料の大部分を占める核分裂性でないウラン238が運転中に中性子を吸収したりすることで生じるプルトニウム239などの「超ウラン元素」も含まれています。核分裂生成物は強い放射線を出し、「超ウラン元素」は長期間放射線を出し続けるという特徴があります。

 使用済み核燃料は現在、福島第一原発を含む全国17ヶ所の原子力発電所の54基の原子炉建屋や、原子炉に隣接する建物などにある使用済み燃料プールに1万4200トンが貯蔵されています。<後略>
【2012年9月28日付しんぶん赤旗に掲載】