労働政策研究・研修機構は4日、「勤務医の就労実態と意識に関する調査」結果をまとめました。

 それによると、勤務医の過半数が複数以上の勤務先で働いており、主たる勤務先が常勤雇用の者で49・5%、非常勤雇用で80・1%、アルバイトでは88・2%にも達しています。主たる勤務先での労働時間は、週平均46・6時間で、「60時間以上」は27・4%でした。一方、他の勤務先も含めると、週平均53・2時間で、「60時間以上」は40%にのぼっています。年次有給休暇の取得日数は、半数が「3日以下」でした。

 宿直日の平均睡眠時間は、約半数が4時間未満で、翌日は86・2%が通常勤務をしていました。自宅待機して急患時の対応を行うオンコールのある働き方をしている者は9割弱。その出勤回数では、1ヶ月に「10回以上」という者が3・8%ありました。

 自身の状態について「疲労感」を60・3%が「睡眠不足感」を45・5%が、感じています。医療事故につながりかねないような「ヒヤリ・ハット体験」があるかについて、「ほとんどそうである」8・9%、「ときどきそうである」68%をあわせて、76・9%があると回答しました。

 勤務環境を改善するための方策について、「医師数の増加」が55・4%で最多。次いで「当直明けの休み・休憩時間の確保」53・4%、「他職種との役割分担の促進」50・8%、「診療以外の業務の負担軽減」45・9%などとなっています。

【2012年9月8日付しんぶん赤旗に掲載】