最近の政界を眺めていると、「2大政党制」が崩壊しつつあると実感しています。民主党は一言でいって「賞味期限切れ」です。もともと選挙互助会で、政党のまとまりがないところに、マニフェストはことごとく放棄、マニフェストにない消費税増税をやるところまできた。他方、自民党は、中古家電のように「耐用年数切れ」です。消費税増税に賛成して民自公で「3党合意」を結んだのに、それを批判した首相問責決議に賛成し、まったく筋が通らない。

 「民主党にはがっかりしたが、自民党にもこりごりだ」ということから、「大阪維新の会」などに有権者の人気が集まっているようです。しかし、「維新の会」のメンバーはもともと自民党系の人が多い。はっきり言って、選挙直前に議席のために駆け込んでくる人がいい政治家になるとも思えない。「小泉チルドレン」「小沢ガールズ」などと一時期もてはやされたが、「橋下ベイビーズ」も、いずれ同じ運命をたどるのではないか。

 いま、政党に必要なのは、しっかりしたアイデンティティ(同一性、独自性)と柔軟性です。その点、
日本共産党はしっかりした政党だと思います。「維新の会」に自民党の右よりの人が結びつく可能性が強まるなか、日本共産党の立ち位置は重要です。2大政党から離れた有権者の受け皿になれるかどうかを大いに注目しています。
【2012年9月7日付しんぶん赤旗に掲載】