民主は27日、単独で衆院政治倫理・選挙特別委員会を開会し、衆院選挙制度関連法案(定数削減法案)を強行可決しました。28日の本会議で通過させる構えです。


◆<野党11党の申し入れ(全文)>
 野党11党が27日、衆院議長に手渡した申し入れ文書の全文は次のとおりです。

 民主党と赤松委員長は、本日、与野党合意なしに、一方的に倫理選挙特別委員会を開会し、民主党のみの出席で民主党案の採決を強行した。民主党は、この間、、衆院選挙制度に関する各党協議を一方的に打ち切り、単独で法案を提出して委員会への付託を強行し、さらに単独で趣旨説明、・質疑を行い、採決まで強行した。選挙制度は議会制民主主義の土台であり、与党だけで強行することは断じて許されない。憲政史上これほどの暴挙はない。

 議長においては、民主党単独の強行採決を認めず、本会議の議題としないよう取り計らうべきである。われわれは、選挙制度について、各党間の協議の場を設けるなど、丁寧な議論をやり直すことを求めるものである。
【2012年8月28日付しんぶん赤旗に掲載】

松下ゆたかのコメント 最高裁判所は「09年の選挙は違憲状態」としていますから、いまのままの選挙制度では、仮に選挙を執行しても「無効・やり直し」となることが濃厚です。

 ですから、各党一致で少なくとも違憲状態を無くさなければなりません。各党協議では「中選挙区制」や「比例中心の民意を反映する選挙制度」などで、民主党以外がほぼ一致していたのです。

 ところが民主党は、他の党がとてものむことのできない“案”を持ち出し、強行してしまったのです。衆院で可決しても新しい「選挙法」としては機能しません。

 それでは、なぜ民主党はこんな無茶苦茶な事をやったのでしょうか?

 私の考えでは、民主党の“選挙妨害”作戦だと思います。

 「解散・総選挙に追い込まれても、選挙をやれば無効になりますよ」「それがいやなら、民主党のやりたいこともやらせろ」といいたいのでしょう。「いま選挙をやったら大敗する」という民主党議員の共通意識が背景にあると思います。

 こんな政党が多数を占めることのないよう、私たち有権者もしっかりしなければならないと考えます。