日本共産党志位和夫委員長は10日、韓国の李明博大統領が竹島(韓国名で独島)を訪問したことについて、記者団に問われ、「日韓両国間の緊張をを高めるような行動をとるべきではないと思う。領土問題の解決は、あくまでも歴史的事実と国際法上の道理に基づき、冷静な外交交渉によって解決をはかるべきだ」とのべました。

 
志位委員長は「日本共産党は1977年に見解を発表し、竹島の領有権を日本が主張することは、歴史的な根拠があることを、その中でのべている」と紹介。同時に、「この島の日本への編入がおこなわれたのが1905年であり、すでに日本が韓国を武力でもって植民地化していく過程であり、韓国の外交権は奪われていたことも考慮して、韓国の主張もしっかり検討する必要があると考えている」とのべました。

 06年に訪韓したさいのハンナラ党院内代表(当時)との会談も紹介して、「日本が過去の植民地支配への真摯な反省にたってこそ、この問題を冷静に話し合う土台をつくることができる。そうした土台の上で、日本と韓国が、双方の持っている歴史的事実をつきあわせて、冷静な外交交渉をおこなうべきだ。そうした態度こそ、日本政府に強く求められている」と強調しました。

 また、森本敏防衛相が同日、李大統領の竹島訪問を「韓国の内政上の要請」と発言したことについて、記者団に問われ、
志位委員長は、「評論家的な推測で、一国の大臣としては、あまりに見識がない発言だ」と批判しました。
【2012年8月11日付しんぶん赤旗に掲載】

松下ゆたかのコメント 領土問題は非常に重要で微妙な問題だ。歴史的事実と国際法のルールに基づいて冷静に毅然として対応することを原則としなければならない。ところが、民主党政権になって領土問題が発生するたびに「領土問題はない」とタカをくくっている。この種の問題が発生したら避けるのでなく、毅然として冷静に歴史的事実を明らかにして対応すべきではないか。「学識経験者」として防衛相に招聘された森本防衛相が軽率な発言をしていることは看過できない。即刻、更迭すべきと考える。森本防衛相に喝ッ!