<飛行モードの転換で引火>
 フロリダエグリン空軍基地からバージニア州クアンティコ海兵隊基地に飛行していた試作4号機が、着陸直前に右エンジンから出火。制御不能になり、ポトマック川に頭部から墜落しました。搭乗していた7人全員が死亡しました。

 米国防総省が設けた調査委員会の「V22計画見直し委員会報告」(2001年4月発表)は「エンジン1基と、同エンジンのプロップローターに余分の出力を提供する駆動軸の故障がほぼ同時に起こった」ことが事故原因だとしています。

 エンジン故障の原因の1つは、油漏れによる火災でした。ローターのギアボックス周辺から漏れた油がエンジン収納体(ナセル)にたまり、着陸のためにヘリコプターモードに転換しようとナセルを垂直方向に向けたところ、油が移動して引火したのです。垂直離着陸機特有の墜落でした。
【2012年8月9日付しんぶん赤旗に掲載】