日本共産党吉井英勝議員は27日の衆院経済産業委員会で、東京電力が、同社の子会社が設立した貿易会社から、火力発電用の液化天然ガス(LNG) を対米販売価格の8~9倍の超高値で購入している実態を示し、東電言いなりに電気料金値上げを認可した政府の姿勢をただしました。  

 問題の会社は、東電の子会社「TEPCOトレーディング」と三菱商事が共同出資し、オマーン産LNGの購入・販売権を有するセルト社。同社は米国向けに百万BTU(英式熱量単位)あたり2ドルで販売する一方、東電には9倍も高い18ドルで販売しています。(今年の実績)  

 
吉井氏は、この問題で東電の広瀬直己社長が「守秘義務があり、存じ上げていない」(26日、衆院消費者問題特別委員会)と答えたことを示し、同社の隠ぺい体質を批判。枝野経産相は「厳しく調べさせていただく」「下げるように指導したい」と約束しました。  

 さらに
吉井は、同じシベリア産LNGの買い取り価格が、袖ヶ浦基地(千葉県)で1トンあたり3万1719円、富津基地(同)で7万4975円と 2倍も違うと指摘。「商社は東電に高く売ればもうかる。そのツケは全部消費者に回ってくる」と述べ、総括原価方式と燃料費調整制度の見直しを主張。枝野経 産相は「一刻も早くこれ(制度)を変えたい」と答えました。
【2012年7月28日付しんぶん赤旗に掲載】