民主党がおよそ何もせず、いなや、むしろいたずらに自民党政治の“継承”に終始してきたことで、あの政権交代は何だっとのかという諦め観がまん延している。それとて実は予想していたことではあったのだけれど、民主党はしょせん自民党の対立軸ではなかったということだ。

 となれば、もっと国民は怒ってしかるべきと思うのだが、どうしたことか。どうせ、民・自・公の擬似連合が組まれ、あらがいようのない圧政へ移行するしかないと諦めているのか。だが、そんなことを許してしまえば、結局、困窮するのは私たちの方だ。

 ここで一番、悪政の対立軸はどこなのかを考えていただきたい。数の上でそこが直ちに政権を握ることにはつながらないかもしれないが、さりとてむざむざと悪政を座視するのはまっぴらだ。

 ここへきて現実路線と称すべきか、
日本共産党も変化を見せている。現実味のある対立軸として機能できる力をぜひに、と願うばかりだ。
【2012年7月14日付しんぶん赤旗に掲載】