サッカーのロンドン五輪壮行試合が11日に東京・国立競技場で行われ、女子日本代表はオーストラリアに3-0で快勝しました。前半25分、宮間のPKで先制。同終了間際には大儀見(旧制・永里)が加点、後半13分には沢が昨年7月のワールドカップドイツ大会決勝の米国戦以来となるゴールを挙げ、代表での通算最多得点を81に伸ばしました。

 チームメート全員の祝福の輪の中で、沢の笑顔がはじけた。後半13分。CKからのこぼれ球に迷いなく右足を振り抜き、ゴールに突き刺した。昨年夏のW杯決勝戦以来となる代表ゴールだった。「みんなが集まってきてくれて、うれしかった。もやもやしているときの私を見せて心配かけていたから、恩返しできたかな」。

 放ったシュートは大儀見に次ぐ3本。約60分のプレーを終え、ベンチに引き揚げる表情は晴れ晴れとしていた。「自信が戻ってきた。代表選手といると、自分も背中を押されて、メダルを取りたいと思える」。待たれていた大黒柱の復活劇。ロンドンで初メダルをめざすチームにも、限りない活気と勢いをもたらした。
【2012年7月12日付しんぶん赤旗に掲載】