<憲法違反でまったくの時代錯誤>民主法律協会事務局長の話
 橋下市長のねらいは、自分の意向に従う職員と市役所づくりです。橋下市長は、関西財界の意を受けて、市営地下鉄民営化を掲げていますが、条例案では、市の職員が休日を含む勤務時間外に参加した集会で、地下鉄民営化反対を訴えることも、懲戒免職の対象になりかねません。

 こんなことを許せば、よりよい市政のための市民と公務員の共同もできなくなるでしょう。憲法は、公務員も含めて、すべての人に等しく思想信条・表現・結社・政治活動の自由を基本的人権として保障しています。

 国連の自由権規約委員会は2008年、日本政府に対して、国家公務員法から表現の自由、政治に参加する権利に対するあらゆる不合理な制限を撤廃すべきである旨の勧告を行っています。

 現行の国家公務員法にならって市の職員の政治活動を制限、処分しようとするのは、まったくの時代錯誤です。
【2012年7月9日付しんぶん赤旗に掲載】

松下ゆたかのコメント 市の職員である公務員の仕事は、市民から見れば基本的にすべて「政治活動」です。市長が職員の仕事を監視し、安易に懲戒処分の対象にできる条例をつくることは危険です。市民への奉仕でなく市長への奉仕を職員に義務付けるファッショ的な策動をやめさせましょう。独裁政治家・橋下徹に喝ッ!