日本共産党志位和夫委員長は19日、国会内で記者会見し、民主・自民・公明3党合意に基づく消費税大増税と社会保障大改悪の法案について、見解を表明しました。3党の密室合意では、民主党の法案がより悪くなっています。◆消費税10%増税をそのまま押し付けるものとなっている。その一方、「所得再配分機能を高めるため」として政府案に盛り込まれていたわずかばかりの高額所得者への所得税、相続税の増税が削除されるなど、消費税大増税だけをむきだしで押し付けるものとなっています。◆加えて、重大なことは、自民党の対案をもとに「合意」された「社会保障制度改革推進法案」なるものは、社会保障の基本理念、医療、年金、介護、生活保護など各分野での「改革」の方向を規定したまったくの「新法」になっています。つまり、「修正案」ではなく最悪の「新法」として国会に提出されてきたのです。3党以外は国会で審議もしていないものを会期を若干延長して採択してしまおうというのです。

 
志位和夫委員長は、国会の会期延長について記者団から問われ、「消費税大増税法案を押し通すことを目的とした延長には反対」と述べました。志位氏は「消費税増税法案は3党合意で『修正』された。社会保障改悪法案はまったくの『新法』だ。当然、徹底審議が必要だが、今国会はその時間が残されていない。そうである以上、会期を閉じて廃案にすべきだ」と主張しました。
【2012年6月20日付しんぶん赤旗に掲載】

松下ゆたかのコメント 国会の会期末ギリギリまで3党で「密室協議」をやり、そこで合意した内容は、ドンドン悪くなり、「修正」の域をこえて=「新法」になってしまいました。そんなものをすぐ採決しろなどと求めるのは言語道断です。法案の賛否もさることながら、議会制民主主義を根本的に破壊するものです。こんなことを許したらファショ政治になってしまいます。

 無茶苦茶な政治を変えるために力を合わせましょう。解散・総選挙に追い込み、財界やアメリカの命令でしか動かない政治を国民の手に取り戻しましょう。