内閣府原子力委員会が原発推進側だけを集めて開いた「勉強会」と称する秘密会議で3月8日、使用済み核燃料を再利用する核燃サイクル政策の見直しを検討していた原子力委員会の小委員会に提出予定の4つのモデルケース(シナリオ)について議論し、このうち高速増殖炉推進に不利なシナリオを隠すことを決めていたことが分かった。小委員会の会議には3つのシナリオしか提出されておらず、秘密会議が核心部分に影響を与えていた実態が一層鮮明になった。
【2012年6月19日「毎日」に掲載】

松下ゆたかのコメント 日本の原発は安全だという「安全神話」で国民を騙して大惨事を引き起こした輩(やから)が再び重大な犯罪を犯していた。都合が悪ければ、秘密会議も開き、会議の内容も平然と隠ぺいしてしまう。国内では「もんじゅ」が95年12月にナトリウム漏れ事故を起こすなどのトラブルで試運転が再開できていない。英国やドイツでは撤退が相次いでいる。