アフリカ東部・エチオピアにある約340万年前の地層から、新種とみられる初期人類の足の化石を、米クリーブランド自然史博物館などのチームが発見、29日付の英科学誌ネイチャーに発表した。エチオピアでは、同じ時代に「ルーシー」の愛称で知られるアファール猿人がいた。新種は、アファール猿人とは違い、直立2本足歩行に適した土踏まずをつくる弓形の構造がなく、足の指でモノをつかめるのが特徴。

チンパンジーとの共通祖先から分かれて進化したとされる初期人類は、同時代の300万~400万年前はアファール猿人などアウストラロピテクスの仲間だけだったのか、それとも複数の種類がいたのか長年議論になっている。チームは、「系統は多様だったのではないか」と指摘している。
【2012年3月30日付「毎日新聞」】