海洋研究開発機構はこのほど、東日本大震災の巨大地震の震源域東端に当たる日本海溝付近 を、4月に地球深部探査船「ちきゅう」(約5万7千トン)で掘削すると発表しました。水深7000㍍の海底から約1000㍍掘削し、プレート境界断層の岩 石を採取したり、断層が動いて発生した摩擦熱を計測したりします。科学掘削では世界最深になるといいます。

掘削地点の日本海溝近くの海底 は、東へ約50㍍、上へ約10㍍動き、巨大津波を引き起こしたと考えられています。プレート境界断層の岩石は時間がたつと変質し、摩擦熱も失われるため、 早く調査する必要があるといいます。成果は今後の発生が懸念される東海、東南海、南海地震などの海溝型地震の対策にも役立つと考えられています。
【2012年3月13日付しんぶん赤旗に掲載】