日本共産党井上哲士参院議員は9日の参院決算委員会で福島第一原発事故の原因究明も安全確認も防災対策もできていないと追究しました。これに対し、枝野幸男経済産業相は、ストレステスト(一次評価、耐性試験)では安全性が確認されていないことを認め、原発の再稼働の政府の論拠が崩れました。

井上議員は、政府が津波対策をとれば原発の再稼働を認めようとしていることをあげ、地震で福島原発の原子炉や配管の損傷がなかったと断言できるかと追及。枝野経産相は「確かなことは言えない」と否定できませんでした。また、関西電力大飯原発(福井県)のストレステストが「妥当」としたことを追及。原子力安全委員会の斑目春樹委員長は「安全評価としては不十分で2次評価までやっていただきたい」と答弁。枝野経産相は「妥当としたのは、定められた手順通りに行われていたということであり、ストレステストをやったから安全性が確認されるわけでない」と認めました。ところが野田佳彦首相は「厳しくチェックすると思う」「政治判断する」と無責任な答弁にとどまりました。
【2012年3月10日付
しんぶん赤旗に掲載】