さいたま市北区吉野町のアパートで、60代夫婦と30代の息子とみられる男女3人の遺体が20日に見つかった問題で、日本共産党市議団は21日、再発防止対策を市に申し入れました。山崎正弘秘書課長が応対しました。遺体は死後約2ヶ月がたち、餓死したとみられています。家族は家賃を長期に滞納し、電機・ガスもとめられていました。また、党市議団の水道局への調査で、水道料金の滞納が7ヶ月放置され、今月8日の検針で水の出しっぱなしが分かっても、検針員がメモを入れておくだけだったことが明らかになっています。

申し入れは「大家や不動産管理会社からの通報、ガス・電機・水道などライフラインの異変があった時点で対応していれば、痛ましい事件は防げた」と指摘。2010年に同区で生活困窮による熱中症死亡事故が起きたときにも党市議団は、ライフラインなどの異変発見時に福祉事務所へ連絡するなどの対策を申し入れており、「対策がなされていない」と批判しました。神田義行副団長は「生活困窮は確認できたはずで、通報する体制が必要だ」と求めました。
【2012年2月22日付「しんぶん赤旗」に掲載】

松下ゆたかのコメント私は、日本共産党さいたま地区委員会で仕事をしていますが、昨日、電話で相談してきた76歳の方は「昨年で解雇された。仕事を紹介してほしい」といいます。ご夫婦とも無年金で、区役所に行って生活保護を申請したが、難癖(なんくせ)をつけられ断られた」と語っていました。私は、生活保護を申請するように説得し、夫婦で検討していただくことになりました。水道やガスが止められた際の行政の連携ミスなどあってはならないことは言うまでもありません。

人によっては、初めから行政に相談しても門前払いされたりしてあきらめてしまう方もいるようです。民主党の前原政調会長は予算委員会の質問で「社会保障はムダの宝庫」「(生活保護の)アカを取りながら既得権益を退治する」と攻撃をしています。年金の不備や雇用の悪化のもとで、最後の“命綱”になっている生活保護まで締め上げる民主党・野田政権が悪政の大もとです。