「この冬、小鳥の姿をあまり見かけないのですが、何か異変があったのでしょうか?」と兵庫県に住む愛鳥家から「赤旗」編集局に電話がありました。日本野鳥の会に聞くと、例年は12月ごろには平地で見られるツグミ、シロハラなどの冬鳥が、今年は全国的に観察会などでほとんど見られないという情報が寄せられており、愛鳥家の間で話題になっているといいます。

ツグミは、スズメ目の鳥で全長が24センチほど。シベリアからカムチャツカ半島にかけての地域で繁殖し、日本や中国などで越冬します。シロハラもツグミも仲間で、中国東北部などで繁殖し、日本ではおもに本州中部以南で越冬します。

北海道の旭川では、ツグミが例年通り観察されていることから、同会の担当者」は「鳥たちがまだ北の方に留まっているためではないか」と言います。6年前にも、西日本を中心に冬鳥が現れる時期が1月中旬~下旬まで送れたことがありました。今冬の状況はまだはっきり分かっていませんが、同会などによる調査結果が6月ごろにまとめられるといいます。
【2012年2月8日付「しんぶん赤旗 」に掲載】