日本共産党市田忠義書記局長 は29日、NHK番組「日曜討論」に出演し、民主党が狙う衆院の比例代表定数80削減について、「民主主義の根本問題にかかわる。議会制民主主義の破壊そのものであって絶対許されない」と批判し、民意を一番正確に反映させる比例代表中心の制度に改めるべきだと主張しました。

番組の中で、民主党の樽床伸二幹事長代行は「これからの(社会保障と税の一体)改革にあたっては国民に我慢をお願いしないといけない。(まず国会議員が)我慢しなければいけない」と主張しました。市田 氏は「暮らしも経済も財政も破壊に導くのが消費税増税だ。それを推し進めるための露払いとして『身を切れ』論が持ち出されるのは間違った議論だ」と指摘。その上で、「国会議員は国民の代表であって、民意を反映させる重要な役割を持っている。身を切れというが、民意を削ることになる」と述べました。

衆院選挙制度改革について市田 氏は、「民主党以外の7党すべてが『民意をゆがめる現行制度は問題がある』と言っているときに、比例を80削減するのは論外だ。投票結果が鏡のように議席数に反映されるのが比例代表。これを中心にした制度に改めるべきだ」と強調しました。

各党がそれぞれの案を主張。これに対し、市田 氏は、「選挙制度を考える際に、どの党にとって有利か不利かを基準にするべきでない。国民の投票結果が正確に議席に反映されることを中心に置かないと民主主義に反する」と述べました。
【2012年1月30日付「しんぶん赤旗 」に掲載】