野田首相は、自ら「身を切る」との理由で衆院比例80議席を削減するといいますが、現行の選挙制度でもっとも民意を反映する比例代表の議席180のうちの80議席を削れば、大政党がますます有利になります。「一体改革」応援の「朝日」でさえ「大政党を利するお手盛り(19日付)と指摘します。

2005年の総選挙の結果で試算したところ、自民党と民主党という消費税増税派の議席占有率は89%、おなじく09年の総選挙結果では92%の議席を独占します。

民主と自民が9割の議席を独占すれば、増税反対の世論は完全に封殺されます。「身を切る」というのなら、年間320億円の政党助成金こそ廃止するべきです。「東京」19日付社説は政党助成金削減に後ろ向きでは「身を切る覚悟を疑われても仕方があるまい」と書いています。
【2012年1月20日付「しんぶん赤旗 」に掲載】