東日本大震災で被災し、プレハブの仮説診療所で医療活動をしている岩手県陸前高田市の県立高田病院で、2月1日の入院施設再開に向けた作業が大詰めを迎えています。仮説の入院施設はプレハブで広さ1768平方㍍。41床の病棟と手術室が設けられます。待ちに待った地域の入院病棟に市民は喜び、医療再構築が一歩進みます。

高田病院は70床の病棟を含め、機能をすべて失いました。震災後、地域のコミュニティセンターで診療を再開。プレハブの仮説診療所ができましたが、入院が必要な患者は隣の大船渡市の県立病院や盛岡市に行くしかありませんでした。入院施設の再開は、津波で崩れた地域の医療体制の一部が復旧した形です。今後は本格的な病院の再建と、震災前からの医師不足解消などが課題となります。

県立病院の再建や入院機能の再開にむけ、日本共産党 は、国会や地方議会でも奮闘してきました。斉藤信、高田一郎両岩手県議らは、地元市議団とともに県立病院を何度も訪問。早期再建と入院機能を整備するよう、県に申し入れました。

昨年9月29日の参院予算委員会では市田忠義書記局長 が「入院機能がなくなったために、重症化した患者は1時間半もかかる内陸部の病院に搬送しなければならない。2つ、3つの病院を転々として亡くなったというお年よりもおられる」と、仮説病院の入院機能整備へ助成を政府に迫りました。

昨年10月13日の県議会本会議で、達増拓也知事は、3つの県立病院の再建を初めて明言。仮説診療所への入院機能の整備も表明しました。
【2012年1月16日付「しんぶん赤旗 」に掲載】

松下ゆたかのコメント

昨年9月29日の市田質問は、私もテレビ中継を見ていましたが圧巻でした。市田議員 が現場の状況をリアルに伝え国の支援を訴え小宮山大臣が好意的な答弁をしますが、厚労相の官僚が足を引っ張る。その押し問答が続く中で時間切れ。どうなるかと思っていると、予算委員長が名行事役で一件落着。県民と共にがんばった共産党 ならではの歴史に残る質問にあっぱれ!