野球体育博物館は13日、12年の野球殿堂入り顕彰者を発表した。プロ野球を対象とした競技者表彰のプレーヤー部門は、広島で通算213勝を挙げた北別府学氏(54)と、同球団の抑え投手として活躍した故・津田恒美氏が選ばれた。

北別府氏は制球力を武器に、広島のエースとして11年連続2ケタ勝利をマーク。82、86年に最多勝と沢村賞に輝き、86年には最優秀防御率とセリーグ最優秀選手にも選ばれ、リーグ優勝に貢献した。

津田氏は、入団の82年に11勝6敗で新人王。89年には28セーブで最優秀救援投手のタイトルを獲得した。速球で押すスタイルで「炎のストッパー」と呼ばれたが、93年7月、脳腫瘍のために32歳の若さで亡くなった。津田氏の妻・晃代さん(48)は、「(殿堂入りを)本人が一番驚いているはず。抑えで活躍できたのもチームが強かったから。広島さんのおかげです」とあいさつした。

津田氏が病魔に倒れた91年にリーグ優勝した山本浩二氏が「ツネ(津田氏)のためにと、ポケットにお守りを入れたりして、みんなが1つになった。優勝はツネのいは、おかげ」とエピソードを披露した際には大粒の涙を流した。赤ヘルの黄金期には「アンチ巨人」の私も胸をワクワクさせながら広島カープを応援していた。北別府投手と故・津田投手に感謝の気持ちをこめてあっぱれ!