Q最近「混合診療」って言葉を聞くけど、なぜ問題になっているの?
A日本が環太平洋連携協定(TPP)に参加することが、医療の分野では混合診療全面的な解禁につながる恐れがあるんだ。アメリカがずっと日本に要求してきたことだからね。日本医師会などが開いた「日本の医療を守るための総決起大会」(9日)でも、日本の皆保険制度を「崩壊へと導く」と批判されていた。
Qそもそも混合診療って何?
A公的な医療保険認められている診療を受けると、患者負担は年齢によって医療費の1~3割だよね。新しい医療技術や薬など、保険で認められていない診療を受ける場合には、医療費の全額が患者の負担になる。
混合診療というのは、1~3割負担の保険診療に全額負担の自費診療を混ぜ合わせて受けること。いまは部分的にしか認められていない。これに自費診療をすこしでも混ぜ合わせると、本来は保険診療である部分にも保険が適用されず、医療費全額が患者の負担になる決まりだ。
Q混合診療をすべて認めたほうが、患者の負担が減るのでは?
A混合診療が原則禁止されてきたのは、保険のきかない自費診療が拡大する恐れがあるからなんだ。本来、必要な医療は迅速に公的保険で認めて、患者負担を減らすのが原則だ、国にはその責任がある。
混合診療の全面解禁を認められれば自費診療がはびこり、保険診療の縮小につながる。それを国が公然と認めていいのかが問われる。
お金次第で必要な医療も受けられない事態はごめんだね。